トラウスニッツ城

トラウスニッツと呼ばれているランツフートのお城は1204年に町の建設と同時に建設が始まりました。16世紀に増築されましたがいずれもすべて残っています。ただ、惜しいことに1961年に火事があって内部の貴重な調度品などが焼失してしまいました。お城にはレストランもあり、お城からの街の眺 めは素晴らしいものです。公子ヴィルヘルムはイタリアの劇団の演じる「コメディア・デル・アルテ」が大好きで、自分も夫人も芝居に参加しました。こうした劇の人物を階段の壁に描かせた「道化階段」の一番下の場面は抜け目のない老人が貴族夫妻の 手を取って道化の世界に誘うところということですが、今は階段に入れないので見られません。

城は川に向かっては崖の上になりますが後ろ側は台地になっていて高低差がほとんど無く、したがってかなりの防衛通路が作られています。本丸は壕で囲 まれていて、昔は壕にライオンを飼っていたということです。壕の外側には料理人棟や葡萄酒の貯蔵所など生活を支えるための建物があります。内側の建物のう ち公爵が住んでいたところは観光コースになっていますがそのほかの部分は古文書保管所になっています。

川に面した斜面は自然公園になっていて市民の散歩と憩いの場所になっています。夏にはアルトシュタットから無料のバスが往復していますが、標高差はせいぜい100mで、歩いて20分くらいで登れます。

トラウスニッツという名前は公爵と市民が対立した時代の「奴らを信じるな」という言葉が訛ったものだそうです。

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