絵のような町並み

アルトシュタットとノイシュタットと呼ばれる大通りは綺麗な色とりどりのファッサードの家が並んでいます。しかし最初からこうだったわけではありま せん。町が造られたあと、どんどん建て増しが勝手に行われて通りの真ん中まで家が建っていました。それを15世紀の初めに公爵ハインリヒが道路舗装を認め (これによってランツフートは当時中部ヨーロッパでは数少ない舗装道路の町となりました)、さらに建物の増築部分の取り壊しを命じました。ハインリヒは強引、乱暴な性格で市民の権利を次々に取り上げたために反乱が起り、この収拾のさいにも過酷な刑を行ったのですが、一面その剛腕でもって都市整備をしたから こそ、アンゲルス・ルンプラーが1503年に次のように簡潔に書いている様に 「これより気高い広場は見たことがない。それは市の門から次の門まで広がっている...見る価値 のあるもの、美しいもの以外のものは何も見られない」 美しい町並みが得られたのです。

当時はすべて煉瓦積みの建物で、今でも裏通りや横町に当時からの建物がそのままの姿を見せていますが、一時代の趣味でしょうか、17世紀から煉瓦の上に漆喰を塗ってとりどりの格好のファッサードを付け、色を塗ることが行われて今日に至っています。                                     (ホームに戻る)