聖マルチン教会

聖マルチン教会の塔はただ煉瓦を積んだだけの塔としては世界一高い130.6mあります。教会の建設は1380年代から始まりました。ブルクハウゼ ンのマイスターであるハンスが指揮を取りましたが、ハンスの死んだ1432年にはまだ塔は完成しておらず、完成は1500年以降に持ち越されました。ハンスの凄いところは、この塔が歯ブラシのように打ち込んだ杭の上に建っているというところにあります。城のある岡の麓でイーザル川から100mほどのこの場所の下は地下水が 流れていて、彼は樅の木の杭を地下水の中に打ち込みその上に塔を建てました。もう一つは本堂の柱の細さです。天井は相当高いのですが柱が細い分なおさら天井が高く見えます。塔には今でも月に一回登れます。登るとお城が少しですが下に見えます。それは建設当時、市民が権力の象徴であるお城よりも高くすること を目論んだからだということです。

本堂にはキリストの十字架像が吊ってありますが、この8mの巨大な像が少しもそんな風に思えないほど本堂も大きいのです。右側の身廊には後期ゴチッ クの重要な作品とされているランツフートの彫刻家ハンス・ラインベルガーの聖母像があります。彼の名前は自然科学系のギムナジウムにつけられています。オルガンは1610年ころに作られたものが置かれていましたが、最近中味が新しくなりました。ただし1648年の正面部分は残されました。77個の摺動板機構のストップが4段鍵盤の上に配置されています。

正面ポルタール(飾りのついた出入り口)には「キリストの汗を拭くヴェロニカ」と十字架の下にはミサの捧げ物と異教の失墜が表されています。両側にも一つづつポルタールがあり、それぞれ豊かな飾りがついています。

マイスター ハンスの墓碑は南側の壁にあり、「受難のキリスト像」の下にこの老人の頭の像があります。教会の後ろ側には宝物殿があり、説明をしてくれます。                                                    (ホームに戻る)